デジタルリスク総研は、デジタルリスクに関する研究を行い、その成果を社会に還元することによって、デジタルリスクを低減させることを目的とした研究機関です。MORE

【デジタルリスクトレンド2018 ①】
Facebookの5000万ユーザー流出事件に見る
GAFAとデジタル社会のこれから

2018年12月05日

気づけば12月。師走へ突入し、2018年もあっという間に一年が終わろうとしています。本コラムでは、パスワードに潜むリスクからウェブサイトのブックマーク、無料WiFi、BYOD(bring your own device)、
企業サイトへの不正アクセス、フィッシングサイトへの備え、常時HTTPSと、幅広くデジタルリスク、セキュリティにまつわるトピックスを取り上げてきました。 1年間連載してきたテーマを踏まえつつ、2018年にセキュリティ、デジタルリスク界隈で起きたニュースを3週に渡って振り返っていきたいと思います。

 

世界に衝撃が走った5000万という数字

やはり、何と言っても、2018年、もっとも大きなニュースは9月28日に明らかになった「Facebookの5000万人分の情報流出」でしょう。大きな衝撃が走ったこのニュース、少し概要を振り返ってみましょう。

Facebookのヘルプセンターに調査結果の詳細が報告されています。それによりますと、システム内の3つのバグにより発生したこと、セキュリティの脆弱性をハッカーに悪用され、アクセストークンを不正に取得されてしまったことが今回の概要です。報道では5000万件の流出とされましたが、Facebookでは影響を受けた可能性があるアカウントを9000万とし、これらについてはアカウントのアクセストークンを無効にする対応を取りました。Facebookは2016年のアメリカ大統領選挙の際にも大量の個人情報が流出し、この時も大きな批判にさらされていただけに、同社のセキュリティ対策に不安の目が注がれています。

Facebookは今やビジネスパーソンには欠かせないといってもいいSNS。世界のアクティブユーザー数は22億3000万人、日間のアクティブユーザーは限定しても14億7000万人です。日本に限定しても、アクティブユーザー数は2800万人で、驚くべきことに60代が若干落ちるものの、各年代別に見ても、それぞれ40%前後の人が利用しています。まさに生活必需品といってもいい状況になっているのがFacebookです。Faccebookアカウントを決済サイトと連動させていたり、instagramなど他のSNSと連動させているなど、利用方法も多岐にわたるため、ハッカーに悪用されたときの影響は甚大です。
そしてGoogleも・・・ もっとも、こうした個人情報の流出はFacebookだけではなかった、というのが2018年の一つの特徴かもしれません。

9月下旬に明らかになったFacebookの5000万ユーザーの情報流出のニュースから、わずか2週間後、今度はGoogleから驚くべきニュースが発信されました。10月に入り、同社はこれまで提供していたSNS「Google+」の閉鎖を発表しましたが、その際に、最大50万人分の個人情報が流出する可能性があったこと、しかも、その状況を2018年3月の時点で把握していたことを明らかにした上、第三者が個人情報を見ることのできる状況が2年以上も続いていたというものでした。

Googleはデータの悪用を示す証拠が一切なかっとして公表していなかったそうですが、社内で問題が発覚してから公表までの時間が開いたことには一抹の不安を覚えるところです。


デジタル社会のあり方の議論はこれから始まる

Google、Amazon、Facebook、Appleの頭文字を取って「GAFA」という造語があるように、今やこれらの企業が提供するサービスなしには私たちの生活は成り立たないと言っても過言ではないほどに、各社が提供するサービスは社会に浸透しています。改めて言うまでもなく、メール、カレンダー、クラウド、オンラインショッピング、どれもスマホ一つで利用でき、そのアカウントはGoogleのメールアドレスだったり、Facebookのアカウント情報だったりするわけです。ビジネスシーンではメールはもはや時代遅れになりつつ、プロジェクト単位での情報のやり取りは、Slackへ移行していますが、このサービスとてサービスにログインするのに必要なのは新しいアカウントではなく、ユーザーが既に保有しているメールアドレスです。

今年後半、世界中の話題となったFacebookの個人情報流出事件やGoogleのニュース、これらはいずれもシステム側の問題でした。従って、本コラムで連載してきたような、デジタルリスクの知識をつけたところで、どうにかなる問題ではありません。GAFAが社会のインフラになりつつある今、これらのサービスなしに生活をしていくというのは現実的ではない以上、システム側が抱えるリスクをより強く意識する必要があるでしょう。

何よりも、こうしたニュースが2018年後半に登場したことで、2019年以降はGAFAを前提としつつも、デジタル社会のあるべき姿についての議論が始まっていくのかもしれません。


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日本におけるSNSの利用率はここ数年増加の一途をたどり、2015年3月の調査では実に77%に至りました。企業もこれに比例してSNSをマーケティングに活用しようという動きが高まり、今日では既に一般的なこととなっています。ソーシャルメディアマーケティングは、話題の拡散、属性によるターゲティングや双方向のコミュニケーションといったマーケティングの多様性を生み出し、この成否が顧客エンゲージメントの獲得を左右するようになりました。

しかし、その一方で、ネット炎上件数もまた年々増加し、昨年は遂に1,000件を超え、企業としては、炎上させないSNSコミュニケーション術や、万が一炎上の火種が生じた際にどのように対応するかというリスク管理体制の整備が求められています。これは、ソーシャルメディアの活用を控えるという意味ではなく、ソーシャルメディアを有効に活用するための手段でもあります。

デジタルリスク総研は、2007年からソーシャルリスクマネジメントに着目し事業を行っている株式会社エルテスによって、ソーシャルリスク総研として、2016年2月に設立され、ソーシャルリスクを低減させることを目的とした研究機関として、ネット炎上等のソーシャルリスクに関する研究を行い、その成果を社会に還元してまいりました。そして、2016年11月にデジタルリスク総研と改称し、ソーシャルリスク分野に加えて、企業内部の不正や金融犯罪の検知をはじめとしたリスクインテリジェンス分野における研究を開始しました。このサイト上では、企業に役立つ実践的なデジタルリスクマネジメントについて、定期的に情報発信を行いますので、企業等のデジタルリスクマネジメントに是非ご活用ください。

※ 13歳以上の男女。(出典)総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)

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