デジタルリスク総研は、デジタルリスクに関する研究を行い、その成果を社会に還元することによって、デジタルリスクを低減させることを目的とした研究機関です。MORE

【デジタルリスクに備えよ Vol.1】
なぜ企業の炎上はなくならないのか?

2019年01月10日

昨年も企業による炎上が次々と発生してしまいました。炎上についてのニュースが様々な媒体から日々発信され、「ネット炎上」という言葉は既に市民権を得たといっていいでしょう。今回は【デジタルリスクに備えよ Vol.1】として、企業による炎上が発生する原因について考えてみます。なぜ企業の炎上はなくならないのでしょうか?

【原因①】デジタルリスクに対しての知識量を確認する術がない

企業にまつわるデジタルリスクは、日々、多様化しています。ネット炎上は、場合によっては企業の経営そのものを揺るがしかねないリスクであるにも関わらず、実際にどの程度担当者が知識を有し、企業に存在するデジタルリスクにどのようなものがあるのか、またそれが網羅的なものであるのか、確認しようがないという実情があります。
担当者自身はデジタルリスクに明るいと感じていても、それが十分でなかったり、特定の分野のみ詳しい、といった局所的なものである場合も考えられるでしょう。


【原因②】社内でのデジタルリスク共有体制の構築が十分にできていない

最新の炎上トレンドのひとつとして、「マーケティングの行き過ぎ」が挙げられます。マーケティング担当者は、インターネット上で話題になる、いわゆる「バズる」ことをめざし、炎上と紙一重の「攻めた」広告表現に打って出る傾向が強まっています。その方向性が社会やネットユーザーに違和感を与えるようなものである場合、ネガティブな方向に話題性が向いてしまい、炎上に発展してしまうのです。
こうした炎上が発生してしまうのは、マーケティング担当者と危機管理を担当する担当者とのコミュニケーションが十分になされていないことが大きな原因と考えられます。このような事象は、単にマーケティング担当者と危機管理担当者だけのケースに限りません。多くの企業で、全社的にデジタルリスクの共有がなされる体制が構築されていないという事態が相次ぐ企業の炎上の一因となっています。
デジタルリスクが多様化した現在では、各担当者がそれぞれにリスク意識を持つのではなく、社内で最新のデジタルリスクの存在に向き合い定期的に共有することで、社内でデジタルリスクに対してどう向き合うべきかの足並みを揃えることが求められています。


【原因③】デジタルリスクへの認識が不十分である

これだけ多くの炎上が発生しているにもかかわらず、企業によってはデジタルリスクへの危機感がまだまだ不十分であるケースも多く見受けられます。例えば、「うちはBtoB企業だし、ソーシャルメディアもやっていないから大丈夫」といった企業もあるでしょう。
しかしながら、企業が完全にデジタルリスクから距離を置くということは事実上不可能です。
というのも、企業自身がソーシャルメディアを使って情報発信を行うか行わないかに関係なく、ネットユーザーがソーシャルメディア上でやり取りする際に企業や商品が話題にのぼることを防ぐことは出来ないからです。対岸の火事、と考えるのではなく、どんな会社でも炎上の当事者になるという意識をより強く持つことが求められています。


自社に対するデジタルリスクへの体制、意識の見直しを

炎上を防ぐために重要なのは、インターネット上で企業経営に影響を与えそうなリスクを早期に検知し、リスクを回避する体制をいち早く整えて、ダメージコントロールを行うことです。事態が悪化してしまってから対応するのでは遅く、リカバリーすることが難しくなります。
さらに、リスクに関する全社的な共有が不十分であったり、そもそもリスクへの意識が不十分である場合に炎上発生の可能性は高まります。まずは、自社にどのようなリスクがあり、またそれが全社的な問題意識となっているか確認してみてはいかがでしょうか。

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デジタルリスク総研について

日本におけるSNSの利用率はここ数年増加の一途をたどり、2015年3月の調査では実に77%に至りました。企業もこれに比例してSNSをマーケティングに活用しようという動きが高まり、今日では既に一般的なこととなっています。ソーシャルメディアマーケティングは、話題の拡散、属性によるターゲティングや双方向のコミュニケーションといったマーケティングの多様性を生み出し、この成否が顧客エンゲージメントの獲得を左右するようになりました。

しかし、その一方で、ネット炎上件数もまた年々増加し、昨年は遂に1,000件を超え、企業としては、炎上させないSNSコミュニケーション術や、万が一炎上の火種が生じた際にどのように対応するかというリスク管理体制の整備が求められています。これは、ソーシャルメディアの活用を控えるという意味ではなく、ソーシャルメディアを有効に活用するための手段でもあります。

デジタルリスク総研は、2007年からソーシャルリスクマネジメントに着目し事業を行っている株式会社エルテスによって、ソーシャルリスク総研として、2016年2月に設立され、ソーシャルリスクを低減させることを目的とした研究機関として、ネット炎上等のソーシャルリスクに関する研究を行い、その成果を社会に還元してまいりました。そして、2016年11月にデジタルリスク総研と改称し、ソーシャルリスク分野に加えて、企業内部の不正や金融犯罪の検知をはじめとしたリスクインテリジェンス分野における研究を開始しました。このサイト上では、企業に役立つ実践的なデジタルリスクマネジメントについて、定期的に情報発信を行いますので、企業等のデジタルリスクマネジメントに是非ご活用ください。

※ 13歳以上の男女。(出典)総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)

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