デジタルリスク総研は、デジタルリスクに関する研究を行い、その成果を社会に還元することによって、デジタルリスクを低減させることを目的とした研究機関です。MORE

ネット炎上レポート(2015年9月)~炎上91件、約68%増~

2015年10月05日

概況炎上91件、約68%の大幅増(前年同月比)

9月のネット炎上件数は前年同月比68%増の91件となりました。昨年度(54件)を大きく上回る結果です。不適切な発言・行動に対する批判が依然として多く全体の51.1%を占めました。また、政治家による発言・SNSへの投稿文からの炎上は全体の17.0%と高く、特に火種となりやすいことがわかります。その他で目立った内容は、企業の品質管理への批判が14.8%、エンブレム問題など東京オリンピックを含めた行政施策への批判が13.6%を占めました。東京オリンピックや安保法案など全国民の興味関心をひくテーマが多く、炎上数も大きくなったものとみられます。

月間炎上数の推移
月間炎上数の推移図

TOPIC大阪府堺市の職員、68万件も個人情報を持ち出し既に流出しているとして炎上

個人情報を流出させた大阪府堺市の職員は、自作で開発したシステムを外部に売り込むために不正に個人情報を持ち出し利用していました。情報がインターネット上で公開状態になっており、外部に流出していることがインターネット上のサイトやブログで告発され、炎上に至りました。

<解説>

この炎上には2つの側面があります。

マイナンバー制度開始に伴う話題性

現在、マイナンバー制度開始に伴い、個人情報の取扱いに関しては非常に注目度が高いです。「炎上」に至る背景は様々ですが、個人情報や情報漏えいといった話題性の高いものに関連すると特に火種となりやすい傾向があります。たとえば会社でSNSを運用する際にも、話題性の高いものにはよりいっそう注意を払うことが必要です。

事後対応のスピード

この炎上の場合、個人情報が流出しているという匿名の通報から調査内容の公表までに2か月以上の時間を要しています。炎上に至るかどうか、その後の評判に影響するかどうかは、早急な対応にかかっています。そして早急な対応とは、24時間以内を指します。まず、匿名で通報を受ける時点で遅れが出ています。これは普段からインターネット上を監視しておくことで防ぐことが可能です。また、有事に備えて危機管理体制やルールを決めておくことも重要です。万が一情漏えいが起きたとしても、即座に検知し、早急な事後対応を施すことで企業や組織の価値の毀損を最小限にすることができます。

監修清澤 秀彰(ソーシャルリスクアナリスト)

東京大学法学部卒業後、株式会社エルテスに入社。予防ソリューショングループで数多くの案件のリスク分析を行う。特に炎上案件の分析を得意とする。

炎上月次速報レポートについて

炎上月次速報レポートは、リスクに特化したビッグデータ分析を得意とする当社が、前月のネット炎上件数を独自に算出し発表するマンスリーレポートです。本レポートを毎月公開していく事で、企業や社会が抱えるデジタルリスクへの意識喚起を行ってまいります。

ネット炎上
ツイッターで50回以上のリツイートがされ、特定のまとめサイトにまとめられたものから、当社が“炎上”としたもの

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デジタルリスク総研について

日本におけるSNSの利用率はここ数年増加の一途をたどり、2015年3月の調査では実に77%に至りました。企業もこれに比例してSNSをマーケティングに活用しようという動きが高まり、今日では既に一般的なこととなっています。ソーシャルメディアマーケティングは、話題の拡散、属性によるターゲティングや双方向のコミュニケーションといったマーケティングの多様性を生み出し、この成否が顧客エンゲージメントの獲得を左右するようになりました。

しかし、その一方で、ネット炎上件数もまた年々増加し、昨年は遂に1,000件を超え、企業としては、炎上させないSNSコミュニケーション術や、万が一炎上の火種が生じた際にどのように対応するかというリスク管理体制の整備が求められています。これは、ソーシャルメディアの活用を控えるという意味ではなく、ソーシャルメディアを有効に活用するための手段でもあります。

デジタルリスク総研は、2007年からソーシャルリスクマネジメントに着目し事業を行っている株式会社エルテスによって、ソーシャルリスク総研として、2016年2月に設立され、ソーシャルリスクを低減させることを目的とした研究機関として、ネット炎上等のソーシャルリスクに関する研究を行い、その成果を社会に還元してまいりました。そして、2016年11月にデジタルリスク総研と改称し、ソーシャルリスク分野に加えて、企業内部の不正や金融犯罪の検知をはじめとしたリスクインテリジェンス分野における研究を開始しました。このサイト上では、企業に役立つ実践的なデジタルリスクマネジメントについて、定期的に情報発信を行いますので、企業等のデジタルリスクマネジメントに是非ご活用ください。

※ 13歳以上の男女。(出典)総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)

運営者について

デジタルリスク総研は株式会社エルテス内にございます。
株式会社エルテスでは、次のような事業を行っております。お気軽にご相談ください。