
企業に対するネガティブ情報を見た時、人はどのくらい信じるのか?
●twitter、Facebookで企業への批判的な投稿を見た場合
“口コミ”というと「話半分に聞いておこう」と感じる人が多いのか、「第三者の意見こそ、信じられる!」と感じる人が多いのか――『ネガティブ情報に関する意識調査』は、このような疑問についての調査です。その結果は、企業のWebリスク対策を検討する担当者にとっても、示唆に富んでいます。
調査結果をいくつか見てみましょう。
まず、twitterで「企業に対する批判的なツイート」を目にした時にどのように感じるか、という問いへの回答。最も高いのが、「企業に対して信用がなくなる」という回答。つまり口コミを信じる人が多いというわけです。さらに注目したいのは、「批判的なツイートした人」により、その結果が異なる点。
・批判的なツイートをした人:「企業に対して信用がなくなる」と回答する割合
(1)友人:43.3%
(2)フォロワーでもなくフォローもしていない:66.3%
(3)フォローしているユーザーのツイート:68.0%
これはFacebookでも同様の傾向があり、「企業に対する批判的な投稿」を目にした時、「企業に対する信用がなくなる」との回答が最も多く、投稿者別に見ると下記のようになります。
・批判的な投稿をした人:「企業に対して信用がなくなる」と回答する割合
(1)友人:46.0%
(2)友人でないユーザー:53.7%
この結果からは、友人よりも、「第三者的な立場の人の口コミ」を信用してしまうという傾向がうかがえます。もっと言うと、「誰だかわからない人」が企業に対して批判的な言動をしていた時、twitterなら6割がその批判を信じ、Facebookでも5割が信じるということです。この数値は驚愕に値します。
もし、あなたの会社が、何の根拠もなく批判されたら――。
「A社製品が国産というのは嘘。原材料も偽装されているという噂がある…」
「A社はブラック企業。ひどいと残業とハラスメントがあると元社員が言っていた!許せない!」
なぜこのような批判をするのか理由はともかく、根拠もない口コミだからと無視してしまってよいのでしょうか? 先ほどの統計から考えると、フォロワーが100人いたとしたら、そのうち半数以上が信じてしまうかもしれません。実際には「根も葉もないことを言うアカウント」が、ほかの人から信頼されるとは限りませんが、「発言」だけが独り歩きした場合でも、その投稿を信じてしまう人が多いという恐ろしさが、この調査からはうかがえるのです。
商品購入時のレビュー、頼りにしてますか?
●Amazon、価格.comの口コミの場合
次に、ネット上で買い物をする場合についての調査を見てみましょう。Amazon、価格.comはそのレビューもサイトの魅力の1つですが、ユーザーに与える影響はどのようなものでしょうか。
下記はAmazonで商品購入する場合、レビューは確認しますか?という問いに対しての回答です。
・必ずする:42.0%
・時々する:41.7%
・あまりしない、全くしない:16.3%
では、Amazonでネガティブなレビューが大半を占めていた場合にはどうするのでしょうか。
・購入をやめる:24.3%
・他社商品を検討する:67.0%
・そのまま購入する:8.7%
口コミによって、多くの人が判断を変えたり迷ったりするということがわかります。
価格.comでもほぼ同様の傾向が見られました。商品購入時のレビュー確認は、
・必ずする:40.0%
・時々する:42.7%
・あまりしない、全くしない:17.4%
そして、ネガティブなレビューが大半を占めていた場合の対応は、
・購入をやめる:20.6%
・他社商品を検討する:71.7%
・そのまま購入する:7.7%
…という結果となっています。
ネットの評判形成が難しい現状
この結果からわかるのが、人々はネガティブな口コミに左右され、購買活動にも大きな影響を及ぼすという点。今回、主なSNSとECサイトの調査結果しか取り上げていませんが、実は大きなリスクがそこには潜んでいるということがうかがえます。
これらのメディア以外にも、企業は多種多様のWebメディアに対してリスクマネジメントを行う必要があります。ネット上での自社の評判形成が重要となる昨今、このようなネガティブ情報へのマネジメントを行いつつ、話題性のある情報を発信し続けることは困難な道かもしれません。しかし、こうしたリスク管理と話題提供の両面に取り組むことが、今後のネットでの評判形成を行う上で重要となるのではないでしょうか。
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